コスメの中でも、多彩なカラーや質感の化粧材が次々に生まれているアイシャドウ。なりたい自分や、登場するシーンに合わせて、華やかな目元をつくりあげます。繊細なメイクに不可欠なのが、アイシャドウブラシ。形やサイズ、毛質もさまざまで、どれを使ったらいいのか迷ってしまいます。ブラシの基本知識をインプットし、目元に立体感を出したり、陰影を加えたり、グラデーションで彩ったりと、いろんな表現に挑戦してみてください。
アイシャドウブラシの基本知識
ブラシの種類と特徴
アイシャドウブラシと一言で言っても、大きさも形状も多彩です。明確な決まりはありませんが、アイホール(広範囲)に適したブラシ、美しいグラデーションを描くブラシ、目の際にしっかり色を置くブラシなどがあります。ブレンディングブラシ、アイデファイナーブラシ、スマッジングブラシ、クリースブラシ、スモーキアイブラシなどの呼称で呼ばれるさまざまなアイシャドウ用のブラシがあります。
毛先が密になっていると、粉の発色がよく、しっかりとした印象を与えます。毛丈が長めだと、薄いグラデーションがつくれます。
アイシャドウブラシを使い分けることで、イメージ通りのアイメイクが可能になり、メイクをもっと楽しむことができます。
ブラシの形状とサイズ
■丸平型
複数の色を重ねたり、色をブレンドしたりと、多彩な色の表現が可能。穂先を寝かせると広めの面に、穂先を立てて左右に動かすように使うと、目の際の狭い面にも使える。優しい仕上がりで、失敗しにくく、初心者さんにもおすすめの1本。
■丸型
複数の色を重ねたり、色をブレンドしたりと、多彩な色の表現が可能。1色でグラデーションを出すのにも適する。
■毛丈が短め
丸平型、丸型とも濃い色をしっかりのせたいときに適している。目頭や目尻のポイントメイクに。
アイシャドウブラシのサイズはさまざま。アイホール(広範囲)に色をのせるときは大きめ、目の際に使うときは小さめのブラシを使うなど、扱いやすくメイクしやすいものを選んでください。ナチュラルに薄付きに仕上げたいときは、毛丈が長め、しっかりと発色したい場合は毛丈が短めのブラシを選ぶのが基本です。
天然毛と人工毛の違い
山羊や灰リス、馬(ポニー)、イタチ(ウィーゼル)などの希少な天然毛を使った筆は、肌触りが良く、粉含みが抜群。毛先が柔軟に広がって柔らかくふんわりとした毛や、適度なコシがありつつも繊細な毛先をもつ毛など、用途に応じて微細な表現が可能です。
人工毛(PBT、PTT、ナイロン等)は、天然毛より耐久性があり、繊細な天然毛と比べて、毛切れがしにくいのが特徴です。化粧材の中でもクリームタイプのものと相性が良く、扱いやすくのばしやすい特徴があります。近年は、天然毛に近い風合いの人工毛も開発されて、さまざまなブラシに使用されてきています。
また、双方の良いところを生かした、天然毛と人工毛が混ざったブラシも製造しています。
熊野筆などの高級ブラシの特徴
伝統的な筆の産地、広島県の熊野町でつくられる高級ブラシは、天然毛を使っているものが主流です。肌触りが良く、心地よい感覚が特徴です。
SHAQUDAでは、長い経験を持つ職人が、選毛から製毛、加工、組み立てと、社内一貫体制で、一本一本丁寧に筆づくりを行っております。毛の一本一本が広がって、美しく、繊細な色あいを生み出せるのも、人工毛にはない良さといえるでしょう。
アイシャドウブラシの選び方
毛質
パウダーアイシャドウには、柔らかい天然毛のブラシを、クリームタイプのアイシャドウには、つきやすくのばしやすい人工毛のブラシをおすすめしています。
肌への優しさ
敏感肌の人は特に、抜群の肌当たりの良さ、柔らかさを持つ天然毛のアイシャドウブラシをおすすめしています。肌に優しい素材で、負担なくメイクを楽しんでいただけます。また、人工毛でも、毛丈の長いブラシは肌への負担が少なめです。
価格
材質や毛質によってさまざまですが、化粧品ブランドや熊野筆メーカーのアイシャドウブラシは、3000円~6000円程度です。
メイクの仕上がり
パウダーアイシャドウの場合、毛丈が長く、柔らかいブラシをおすすめします。毛先にたっぷり粉を含ませ、ふんわりとアイホール(広範囲)になじませてください。
パウダーの中でも濃い色は、アクセントカラーとして使いましょう。小さめで毛が密になったブラシを使って、少しずつ色を重ねていきます。いずれも、手の甲で余分な粉を落として、少しずつ仕上げていってください。
クリームタイプのアイシャドウの場合、人工毛のブラシをおすすめ。つきやすくのばしやすいので、重ねても自然に仕上げることができます。
アイシャドウブラシの使い方
ポイントメイクへの活用
■アイホール(まぶた全体)のベースカラーへの活用
アイホール(まぶた全体)には、毛丈の長いブラシを使って、くすみを消すようにベースになる明るい色のカラーをふんわりとなじませます。
■目の際や目尻、目頭
目の際には、先の細いブラシを使ってラインを引いてください。目尻や目頭にアクセントとなる色を置きたいときは、ブラシを立てて、色の陰影を調整してください。重ね塗りをするときはブラシを寝かせて、自然と重なるようにぼかしていってください。
「ナチュラルに」「きりっとかっこよく」なりたいメイクを想像しながら、ブラシを使い分けて、ポイントメイクを楽しんでください。
まとめ
繊細なアイメイクに欠かせないアイシャドウ。近年、パウダー状、ジェル状、クリーム状などさまざまなタイプのアイシャドウやブラシが販売され、選択の幅が広がっています。化粧材との相性や毛質、形状などについてブラシの専門家に相談してみると、イメージするメイクに近づけます。ぜひ相談してみてください。また、ブラシを実際に手に取って、扱いやすいものから使ってみてください。